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映画喫茶 Bande à part バンドアパート

映画家になるまでの記録。映画、読書、喫茶店。

邦画がダメだ、クソだと言われる4つの理由

エッセイのこと。 映画で思ったこと。 映画感想

まず初めに断っておくが、僕は邦画がクソだ、ダメだなどと言ったことはない。

邦画も好きです。本当に。

 

ただ、インターネット上ではそのように形容されることもしばしばあり、提唱される理由の中には頷くほかないものも多々あるというのが正直なところである。

 

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少し気になったので、自分の意見を織り交ぜつつ、その主な4つの理由の是非を考察してみようと思う。

また、海外との比較を中心にして話そう。

他の人の意見もぜひ聞いてみたいな。

 

なぜ邦画はダメだ、クソだ、つまらないといわれるのか

邦画が、というのがポイント。

これは相対的な評価であるため、海外との評価を比較中心に語っていく。

 

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テーマ・内容が薄い

 

まず大きな理由として、日本においてはセンセーショナルな話題が貧しいということ。

あまり言われていないことなので、テーマ性の問題については声を大にして言いたい。

 

例えば海外、特に映画大国のアメリカを例に挙げると、題材にしやすいものがたくさんある。

銃社会、人種差別、宗教、政治、戦争、薬物、貧困、性……一つ取っただけで大きなテーマになり、物語が一つ出来上がりそうだ。

 

果たして日本の場合はどうだろう?

政治を取ってみても、誰がその映画を観るのだろうか。というかそんな映画作れるのだろうか。社会を風刺するという慣習が日本の映画には見受けられない気もする。

そういう意味では『シン・ゴジラ』がどれだけすごい作品なのかわかるよね。

また、戦争映画は度々作られるだろうが、それは歴史を切り取ったものであり、中々革新的なものをつくり上げるのは難しい。

 

日本は日本らしく、背伸びをせずにできる範囲で想像力を膨らまして映画を作るべきなんじゃないかな(閉塞感に苛まれたままでいいという意味じゃないです)。

進撃の巨人鋼の錬金術師?アニメーションのままでよくないですかね。

時代劇は、うん。時代劇作りたがっている人たちもたくさんいるのだけれど、中々話題になることが少ないよね。

もう少し歴史を扱ったものも盛り上がって良いよなぁ。

 

芸能事務所と映画の利害関係

例えば、映画を作るうえで出資などの関係により有名な芸能人や若手のアイドル、モデルを使わざるを得ない場合があるらしい。

とてもお金の臭いがしますね、これは。

「人気漫画原作とこの実情が絡むとほとんど失敗に終わる(by前田有一)」という言葉を思い出してしまう。

その中にはすごくいい演技やそのカリスマ性で魅了する方もいらっしゃるだろうが、その中に元々役者志望で、何年もちゃんと演技を学んだ、というような方はどれほどいるのだろうか。

それが日本映画をつまらないものにしているというのは短絡的だろうが、ただ長い目で見れば日本の映画界の衰退につながる理由と言えないこともないだろう。

俳優志望だけれどまったく芽が出ない役者なんてザラだろうけれど、もう少し陽の当たらない場所で夢を見ているような人たちの活躍も見たいな。

 

役者の演技がヘタクソ

これは先ほどの芸能事務所との関係と被る部分もある。

つまり、日本の役者が全員ダメだという事ではなく、良い演技をする役者を使わない、ということだろう。

確かに、ああ、これはちょっとなぁ……と思う作品も多い。

特にこれは個人的な経験になるのだが、先日とある邦画のサスペンスを鑑賞したところ、役者が泣き叫ぶシーン、あれマジで迫力なさ過ぎて萎えた……。

 

けれど、一概に日本の役者のレベルが低いと誰が言えるのだろうか。

演技の良し悪しを合理的に説明できないなら「日本の役者はへたくそ」という言説は説得力を欠く。

外国語を扱った海外の役者が上手に見えるのはまずその色眼鏡を外してから、冷静に分析したいところだ。

僕は日本にも好きな役者もたくさんいるし、彼らの演技に涙することだってしばしばある。

問題なのは、そういった良い映画が話題に昇らないこと、観られないこと。

良い映画って主観的すぎて何を指すのかは難しいけれども。

だから商業映画の主演者を一つ手に取って、邦画はクソ!っていうのは違う。

 

 

製作費のこと

これも海外と比較するけれど、製作費。

日本の映画界はお金がないらしい。

夢がない話だけれどお金がないし、お金がないからますます商業的に出資者と結びつかざるを得ない。

国内市場における “ある種のガラパゴス化” だというのは本当のことだと思う。

d.hatena.ne.jp

 

例えば、これは僕の勤め先の映画人の方の受け売りだから聞き流してもらって構わないこと。

日本の映画製作において国からの支援は乏しい状況にあるらしい。

対する今すごく映画作りに力を入れている韓国における映画、およびそれに携わる映画人は、すごく知的な立ち位置にあると評価されるらしく、国からの製作費支援も日本以上になされているそうだ。

 

要するに、映画芸術の衰退、もはや芸術ではなく産業物。

にも関わらず金を生まない。

ああ悲しい。

僕がお金持ちの親だったら息子だって海外留学させられるのに。

森山未來は国のプロジェクトで外の世界をみた、というような話を小耳にはさんだ。

とてもナイス。

 

まとめ

邦画を頭ごなしに批判する人は一つの作品を手に取って一般化しすぎ。

それは誰にでも陥りがちな罠だ。でも知ってほしいのは、そういう声だって日本の映画を悪くしている一因なのでは?ということ。

邦画も洋画も観て、それでも邦画はつまらん、という人の意見はむしろ貴重に扱うべき。

 

もっといいものを作ろうという貪欲な心が何の世界でも必要だね。

けれど権利関係やお金が絡むと、一気にややこしくなるし、ある面ではシンプルになる。観客を呼ぶこと。結果的に単調なものが仕上がって呼べないアンビバレンス。

 

以上、僕が映画に馳せる思いでした。

難しいテーマなのでまたいろいろ考えて記事にしたいです。

拙文ではありますが読んでくれてどうもありがとうございました。

 

 

それが映画をダメにする

それが映画をダメにする

 

 

映画の楽しみ方と、僕があらすじをよく読まずに映画を観る理由

エッセイのこと。 映画で思ったこと。 映画感想

今回は映画鑑賞に関するエッセイを綴っていきたい。

 

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僕は映画が好きでよく観るけれど、それほど映画への詳しさや洞察力を自負しているわけではない。
ただ、一人の映画好きとして、頻繁に映画鑑賞をしないような人も思わず映画が観たくなるような文章を書きたいし、本来映画が好きな人に対してもそれは同じだ。
にもかかわらず、適当に書けばそれだけなんだけど、あとから読むととんでもない文章を綴っていたりする。
先日見直した記事がそうだった。うーむ、これじゃまずいな。
まずは敬体と常体が入り乱れた不格好なものを綴るのはやめにしようと思っています。

 

ということで、前置きが全然関係のないものになってしまったが、僕の映画の楽しみ方を思考の整理的な意味も込めて書いていく。

僕の映画の楽しみ方

僕は映画を大体家で鑑賞する。もちろん一人でだ。
映画館まで行く時間と労力とお金が中々ないから。家に籠るのが好き。
鑑賞媒体はテレビかパソコンで、TSUTAYAでレンタルしたDVDかアマゾンビデオ。
もちろん映画館で観たいとは思うけれど、本当に観たいもの以外は観ないかなぁ。
部屋を真っ暗にして、大体何か食べながら観ている。

映画のどこを観るか

映画を観るうえで一番気にするのはシーンとシーンの行間で、つまりそれは、これはどこからどうに繋がったのか、とか、結局どういうことなのかという論理展開。
頭ばっかり使ってみているようだけれど、ストーリーの二面性やシーンが表象するものなど、一貫したテーマを探りながら観るのはとても面白い。
でもそんなの途中までで、物語も半ばになると雰囲気や登場人物の魅力に毒されて感情移入しすぎる。パソコンで鑑賞するとそういった映像体験は難しいと思うし、やっぱり映画は映画館で観たいな。

監督や俳優を意識して観る

やっぱり知っている俳優が出てると嬉しいよね。特に好きな俳優が出てると。
同じ監督の作品を見比べるのもとても面白い。
世界観やキャラクターに共通点がみつかるとなんだかものすごい発見をしたような気分になる。
またおなじ俳優ばかり使う映画監督もいるから、好きな監督がみつかるとその人の作品にどっぷりと浸かってしまうことがある。

僕があらすじをあまりよまない理由

起承転結を明確にし、始まりと終着点がちゃんと据えられている映画というのが全てではない。
好きだけどあらすじとして解説不可能な映画なんてものがたくさん存在する。
そのような映画を作家性が高い映画、なんて言ったりする。
いわゆる作家性の高い作品に対して、僕が嫌だなと思うあらすじの付け方がある。
それは、大してちゃんと観ていない書き手によって、ストーリー仕立てに無理にこじつけ、また彼の主観が大いに含まれたものだ(アマゾンビデオなんか特にそんな印象です笑)。
そんなあらすじを読むと、鑑賞の前に先入観が生まれてしまう。

この映画はこういった物語で、このような終着点に至らなくてはいけない、という先入観を抱き、実際の作品との間に齟齬を覚えながらなんとなく地に足がつかない感覚で映画を観るのは、たいへんつまらない。
それは観客の期待をいい意味で裏切る映画とは全く別の意味で、だ。

では、どうやって観る映画を選ぶのか

僕はその日に観る映画を決める際、あらすじを軽く読みます。
軽く、というのがポイント。
それがサスペンスなのか、サイエンスフィクションなのか、ラブストーリーなのか。
そして物語の背景、時代は昔か、今か、未来か。舞台は田舎なのか、都会なのか、日本なのか、外国なのか。
主人公は男なのか女なのか、子供なのか。
暗い物語なのか、明るい物語なのか。
そして監督と俳優、ポスターヴィジュアル。これは概要だね。
何の賞を獲ったのか、どのような評価を受けているのか。

それらを総合的に、その日の気分に合致した作品を選ぶ。
こんな感じです。

 

 

僕が映画を観る際についてのエッセイでした。
読んでくれてどうもありがとう。

あなたの週末に贈る名作映画 今週観た良作を紹介。その3

今週の映画 映画情報 映画感想

さて、今週もこの企画を進めていきます。

【あなたの週末に贈る名作映画】その3です。

この企画は、僕が今週観た映画の中から幾つかの良作を紹介するというもの。

 

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(c)Kobal/UNIVERSAL/TheKobalCollection/WireImage.com

 

是非あなたの週末にむけて、観たい映画が見つかればと思います。

参考になればうれしいです。

works-movie.hatenablog.com

 

今週僕が観た映画

今回は8本観ました。

それがこんな感じです。

 

ミュージアム

小栗旬主演のサスペンス。

アントマン

→マーベル社による史上最小のアメコミヒーロー。

・わたしは、ダニエル・ブレイク

→劇場にて、かなりいい作品。こちらもぜひ参考に。

works-movie.hatenablog.com

 

・百円の恋

安藤サクラ主演作。これもなかなか良かった。

コーヒー&シガレッツ

→渋い!かなり好きな世界観。

・CUT

西島秀俊主演作。「映画のために死ね」というコピー。

・哭声 コクソン

→『お嬢さん』に触発されてみた、怪奇サスペンス。まじで、韓国映画すごいな。超面白かったです。

ブルース・ブラザーズ

→面白かったです。これを紹介します。

 

ということで、今回は『ブルース・ブラザーズ』『百円の恋』を紹介します。

 

ブルース・ブラザーズ

 

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(c)Kobal/UNIVERSAL/TheKobalCollection/WireImage.com

1981年公開、コメディアンであるジョン・ベルーシダン・エイクロイドが主演のミュージカル・コメディ。

めっちゃ面白かった。ユーモア溢れシュールに描かれる本作は本当にお勧めできる作品ですよ。

色々有名な曲も使っていますよ

ちなみにこのシーン、最高なので観てほしい。

大雑把に始まるミュージカルシーン。

有名な曲、『think』使っています。


Aretha Franklin - Think (feat. The Blues Brothers) - 1080p Full HD

あらすじ

ジョリエット・ジェイクは強盗を働き、3年の刑期を終えてシカゴ郊外の刑務所を出所、弟のエルウッドが彼を迎えに来た。

兄弟はかつてお世話になった孤児院が5000ドルの税金を納めないと施設が立ち退きになってしまうと聞き、音楽で5000ドルを稼ごうと昔のバンド仲間を探し出しあの手この手でバンドに引きずりこむのだった。

みどころ

ミュージカルといってもミュージカルらしい要素が大多数を占めてはいない。

ミュージカルというには、大雑把すぎるミュージカルシーンの始まり、

ミュージカルにこんなカーチェイスシーンいるか?

ってくらい笑えるカーチェイス、そして兄弟の破天荒な行い、いきなり火炎放射器をぶっぱなしてくる女性、とにかく魅力的。

ミュージカルとたくさん言いましたね。

でもたくさん有名な曲を使っているし、バックのミュージシャンも超豪華という。

曲も良い曲多いんだよなぁ

 

でもわけわかんないシーンばかりで構成されているわけじゃなく、一筋の物語にちょくちょく小ネタ的な面白さが挟まれていて、本当に愉快な作品だ。

少し前の作品にもかかわらず、いまだに映画ファンの間で根強い人気を誇る作品でもある。

また、サングラスに黒いスーツという姿は『MiB』にオマージュされているよね。
 
これが映画だよなぁと思わせるような、なんというか映画を見ているような、あたりまえだけどそんな感覚に。
音楽や映画愛がすごく伝わってくる。
 
とにかく笑えるので、暗い映画ばかりお勧めしてきたこの企画ですが、
この映画は是非週末に観てほしいなぁ。
とても面白いですよ。
ブルース・ブラザース (字幕版)

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ブルース・ブラザース [DVD]

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『百円の恋』

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(C)2014 東映ビデオ

 

武正晴監督作、安藤サクラ主演。

本作は、松田優作の出身地・山口県で開催されている周南映画祭で、2012年に新設された脚本賞松田優作賞」第1回グランプリを受賞した足立紳の脚本を映画化したもの。

不器用でどん底の生活を送っていた女性の姿を描く。

 

ちなみにクリープ・ハイプが主題歌だよ。

あらすじ

実家でひきこもり生活を送る32歳の一子は、離婚して出戻ってきた妹とケンカしてしまい、やけになって一人暮らしを始める。

100円ショップで深夜勤務の職にありついた一子は、その帰り道に通るボクシングジムで寡黙に練習を続ける中年ボクサーの狩野と出会い、恋をする。

しかし幸せも長くは続かず、そんな日々の中で一子は自らもボクシングを始め、今まで何も成し遂げず怠惰に過ごしてきた日々を変えるのだった。

みどころ

この作品の見どころはね、なんだろ、どうしようもない人物の姿を美化したものでも賛美したものでもなくて、どうしようもない一人の女性が立ちあがる姿をユーモアに描くところにあるのだと思う。

それはタナダユキ監督の『百万円と苦虫女』に通ずるものがある。

ちなみにこっちの作品もかなり好きです。

 

最初は、なんだか暗い映画かなぁ、ハズレ引いたかなぁ、なんておもっていたけど、そんなことなかった。

力が抜けているけれど、そんな作品に息を吹き込むのが、安藤サクラの女優魂。

すごい役者だね、彼女は。

もう三部作かと思うくらい彼女の変り様もすごくて、最初のモサイ感じとかちょっと引いてしまうほどの役作りだったなぁ(笑)

百円で買える恋なんてこんなものだよと。

でも一子の暮らす和室にどうしようもない彼氏と過ごす画、なんだか風情があっていいよなぁ。和室。

 

どうしようもなく不器用でそれがとってわかるような佇まい、

でもボクシング始めてからの彼女の姿は超痛快。

結構笑えるシーンも多いし、暗いだけじゃないので力を抜いて是非観てみてほしいな。

 

 

百円の恋

百円の恋

 

 

百円の恋 [DVD]

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それじゃあ今週のその3はこんな感じでした。

いかがでしょうか、観たいものがみつかったならうれしいです、そうじゃなくても毎週更新していますのでまた覗きに来てください。

前田有一の『それが映画をダメにする』を読んだ感想。

読書 映画情報 映画で思ったこと。

 

前田有一という映画批評家をご存知だろうか。

 

もし少しでも映画に関心があれば、彼の映画批評サイト「★前田有一の超映画批評★」をご覧になったことがあるかもしれない。

 

僕は彼の批評が好きで、よく読んでいる。

映画の知識がそれほどない僕でも、色々な映画の裏話が飛び出し、それでいてフランクでユーモアに富む語り口調だから楽しく読める。

 

彼の良いところは、作品を高評価することは少ないながらも、悪かった作品をズタボロになるまで叩いたりはせず悪かった点、ひいては良かった点に言及するところにある。

そんな彼からは、専門家のような凝り固まったものではなく、ただの映画愛がすごく伝わってくるのだ。

 

彼が先日『それが映画をダメにする』という本を発売し、僕はそれを読んだのだがなかなか良かったので紹介したい。

 

『それが映画をダメにする』

 

本書が綴る幾つかの疑問への答えはこれ。

 

・なぜ「君の名は。」はあんなにヒットしたのか

・なぜ米国のセレブはトランプ大統領誕生を見誤ったのか

・なぜ日本の漫画実写化映画はダメなのか ・なぜアカデミー作品賞はパッとしない映画が多いのか

・なぜ日本の映画会社は保守系映画づくりに転向したのか

・なぜ3D映画は思ったより大したことがないのか

・中国マネーは本当にハリウッドに影響を与えているのか

・なぜ予告編でネタバレシーンを使うのか ・なぜ日本の女優は脱がないのか

・なぜ「進撃の巨人」の監督は私にマジギレしたのか

 

結構面白い。

僕も漫画原作映画については幾つか言及しているのでこちらも是非読んでみてほしい。

 

works-movie.hatenablog.com

works-movie.hatenablog.com

 

紹介されている主な映画


のぼうの城』/『パシフィック・リム』『アナと雪の女王』 『STAND BY ME ドラえもん
ジョーカー・ゲーム』『進撃の巨人 』『ニシノユキヒコの恋と冒険』
マッドマックス 怒りのデス・ロード』『スター・ウォーズ/ フォースの覚醒』『君の名は。』 ...他

 

内容

 

本作は50本近くの映画を取り上げ、それぞれ良かった作品と悪かった作品に分けている。

半分以上が悪かった作品に仕分けされているのだが、具体的に悪かった点、また良かった点を挙げている。

それは作品内容のみに関わらず、映画の売り出し方や映画業界の内情にまで切り込みを入れるから、観てない作品がほとんどだったけれど、ダメな映画の所以というものを一般論的におもしろおかしく語られていて面白い。

だから、目次だけみてもわからないけど、作品評ではなく砕けたコラムのようなものとして読むことができる。

 

みどころ

 

上述の通り、僕もそれほど映画に精通しているわけではないし、本作で取り上げられている作品は観たこともない奴が多かった。

それでも、めっちゃ面白かったですよ。やっぱり彼の切り口は面白い。

 

タイトル通り、何が映画をダメにしているのか、またダメな作品とはどんなものなのか、そんな疑問に答えてくれるのが本著。

ただの映画評ではないので、映画にそれほど知識がないから楽しめない、なんてことはまるでないので、是非興味がある人は読んでみてほしいな。

 

そして彼は「消費者の立場に100%立つ」といい、批評エンターテイメントと銘打って自身の論理を展開する。

とかいいつつ、やっぱり売れているだけじゃなくて、しっかり映画における作家性も重視しているんだよね。

そこがとても面白いところ。

 

逆にめちゃめちゃ映画マニアみたいな人にも、新鮮みのある語り口になると思うので、気軽に手に取ってみてはいかがだろうか。

 

 

 

それが映画をダメにする

それが映画をダメにする

 

 

イギリスの福祉制度の実情と貧困を描いた傑作 『わたしは、ダニエル・ブレイク』感想

映画感想

『わたしは、ダニエルブレイク』を公開日に観てきました。

ずっと観たかった作品なんだよね。

実はここでも紹介しています。

works-movie.hatenablog.com

 

 とってもいい映画だったよ。。。

感想などつらつら述べていくので、参考までにどうぞ。

 

『わたしは、ダニエル・ブレイク』

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(C)Sixteen Tyne Limited, Why Not Productions, Wild Bunch, Les Films du Fleuve,British Broadcasting Corporation, France 2 Cinéma and The British Film Institute 2016

 

本作はカンヌ映画祭の最高賞・パルムドール受賞を果たし、これはケン・ローチ監督にとって『麦の穂をゆらす風』に次ぐ二度目の受賞となる。

彼は映画を通してイギリスの様々な社会問題を描く事で知られているが、本作も同様にイギリスの弱い立場にある人々に焦点が置かれる。

予告編

 

あらすじ

イギリスの福祉制度の実情と、それを満足に享受することができない貧困状態にある人々の姿が描かれる。

 

心臓に病を患い医師から仕事を止められたダニエル・ブレイクは、医療補助を受けようとするものの、国の課した複雑なシステムに戸惑い給付をうけることができずにいた。

融通の利かない役所の職員にダニエルは手を焼き、そしてまたシングルマザーのケイティもそのようなどうしようもない状況に居た。

二人は手を取り合い、懸命に生きていくのだが…

 

感想

以下、感想です。

この作品はほとんどBGMもなく淡々と人々の後姿を追っている。

それがケン・ローチ監督の本気具合を窺わせる。

巨匠によるこれほどまでの熱意がこもると、なんの脚色というか、余計な手をくわえずともこのような作品になるのだな、というのが実直な感想。

ハリウッドの大スターが大金持ちの役を演じる映画と真逆もいいところだ。

目立って有名な役者もいないし(主演のデイブ・ジョーンズはコメディアンです)。

 

そして貧困を映しとっていると言っても、空腹にあえぎ、地べたを這って乾いたフランスパンをかじるような描写をするわけでもない。

貧しくとも人々が忘れない、隣人に手を伸ばすような優しさの中にそのようなテーマを紛れ込ませているのがこの作品の一番すごいところ。

観たらわかると思うけど、そういう描写がガツンと心に響くんだよね。

 

ケイティとダニエルはもちろん恋愛関係になるわけではないです。

親子くらいの年の差だしね。

でもお互い身寄りもないし、同じ境遇にあるから支え合うんだけど、その優しい生活が余計切ない。

 

本当に苦しんでいる人がそういう権利を享受できているのか。

ダニエルは頼れる身内もおらず、インターネットも扱えない。

役所の職員は、全て申請はオンラインでのみ受け付けるとしか言わない。

仕事をしてはいけないという診断を受けているのにもかかわらず、求職活動を証明しないと保護を受けることができないという矛盾。

形式に頼る、官僚的なシステムに対する静かな怒り。

同じ言語を用いてるのにもかかわらず、届かない言葉。

 

職員からしたら、ダニエルは面倒な老人としか目に映らないだろう。

僕がその立場だったら、厄介なじーさんだな、と一蹴しないと言い切ることはできない。

何がそんな状況を作り出してしまうんだろう。

一概に職員が悪いと決めつけることもできないと思う。

システムなのかな。国なのかな。

 

福祉制度というと、生活保護が今一番センセーショナルな話題だと思う。

ダニエルが履歴書を送った会社の人事に言うんだよね。

「履歴書を送ったのは、保護を受けるためだ」と。

人事はこういう。

「堅実な男だと思ったのに、お前は保護なんかで生活しようという奴なんだな」

生活保護を受けるのは恥ずかしい事なのか。

こういう認識を導くのは、きっと不正自給など、ニュースの受け売りなのかもしれない。

 

二人は、社会的にとても弱い立場にある。

まだ幼い二人の子を持ち、頼れる人物の影もないシングルマザーのケイティ。

子供を学校に送りながらではとてもではないけど仕事して満足な生活費を得ることもできない。

そして妻を亡くし、心臓病をわずらう初老のダニエル。

そんな彼らのお互いに手を取り合う姿、考えさせられるシーンがたくさんある。

 

もし興味があればどうぞ、ぜひ観てください

森友学園問題とペヤングソース焼きそばの間に、類似性はあるのかどうか。

エッセイのこと。 政治のこと

連日、インターネットやテレビで森友学園の報道をこれでもかというほど目にする。

そんな光景を前に全く関係のない、ソース焼きそばのことが思い浮かんだ。

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なんだか、全く関係のないその二つの間に類似性が、共通項があるような気がしたのです。

 

ソース焼きそば森友学園

 

テレビを見る習慣がなかった僕だが、実家に帰った折、テレビでこれでもかというほどマスコミに叩かれ、必死に国会の答弁で弁解する我が国の首相の姿を見た。

たかが一つの小学校のことでここまで大きく取り上げられている。

わかっているよ、様々な方向に波及して色々な粗や問題を明らかにするくらい、それが単純な問題ではないということは。

 

僕は政治にあまり精通していない……。

けれど政治家って、森友学園がどうとかこうとか騒ぐことだけが仕事なのか、いやそんなはずないでしょう。

何でもそうだけど、こうやっておおきく騒がれる裏には何かが並行して隠されているんじゃないかな、とふと思ったのです。

何故ソース焼きそばは変わり種を生み出し続けるのか。

ペヤングソース焼きそば、最近でもチョコだとかパクチーだとか納豆だとか、よくわからないことやっているよね。

一平ちゃんもショートケーキとかわけのわからないことをやっていたことが記憶に新しい。

カップ焼きそばだけじゃなくて、カップラーメンも、ガリガリ君ナポリタンも。

 

でも昔から変わり種はあったと思う、ペヤングだって、蕎麦とかカレー味とかさ。

 

それにしても最近顕著じゃない?って思うのです。

そういう流れに、ペヤングはなにかの思惑を元にのっかっているのではないのかなぁと。

 

食品業界が変わり種を生み出し続けるムーブメントの潮流の根源、申し訳ないんだけど、ここは僕の想像力が追い付かないところにある。

けれどペヤングが変な味を生み出し続けるのは、なにかしらの理由があるのではないかなぁと思ったのです。

 

みんな忘れてない?例の異物混入事件を。ゴキブリの混入だっけ。

 

あれは食品業界に携わる人々を大きく震撼させたに違いない。

しばらく発売禁止になるほど世間をにぎわせた。

 

それが直接の理由だと断言できるだけの根拠が僕にはないのだけど、それにしてもこれだけ変わり種を生み出して話題になれば、みんな忘れていくよね。

もし、変わり種を話題に昇らせ人々の頭から異物混入事件を忘れさせようとしているのだとしたら、その計画は非常にうまく言っているといえる。

 

まぁ、都市伝説レベルの話なんだけど。

森友学園の話

さて、話を戻したい。

安倍さん、森友学園がうんぬんとかやっている場合ですか。

いや、ダメでしょ、と僕は思うのです。

森友学園の問題を軽視しているわけじゃない。

でも政治の腐敗や悪事について一日中言及して、それも政治家の仕事なんだろうけど、それにしてももっと大事な、取り組むべき問題がたくさんあるのでは?

で、もしもそれだって何かの思惑のもとにあるとしたら。

 

政治にそれほど詳しいわけではないから、こういった指摘は大きく的を外しているかもしれないけれど、僕はこんな観点から森友学園問題という、ちょっと不気味な事件をみてみました。

 

僕らが森友学園がどうとか言っている間に、知らないうちに、何か大事なものを忘れているんじゃないのか、とか。

国民に知られたら都合の悪いような話し合いが秘密裏に進められているのではないか、とか。

そんな嫌な想像が脳裏をかすめたのです。

 

だって気持ち悪いでしょ。

政治のトップたちが口をそろえてなんかこう…右へ習えをするような、

これ以上喋ると自分の無知をさらに露見することになるだろうけど、

もうこういった問題が取沙汰されている時点で、信用も何もない。

安保法制だってなんだってさ。

 

そんなくだらないぼやきでした。

読んでくれてありがとうございました。

有名曲を主題歌にした名作映画 おすすめ洋画5選

映画情報

こんにちは。井出崎です。

 

 

今回は聴いたら聞き覚えのある様な、有名な主題歌を用いた洋画を5つ紹介したいと思います。

音楽と映画は切っても切り離せないコンテンツだなぁ、やっぱり。

映画自体もとてもお勧めできるものを選んだつもり(ただし一作を除く)。

 

是非参考にしてみてほしい。

とはいうものの、有名作ばかりを選んだので映画好きな方には新鮮味はないかもしれないけれど、あぁ、こんな作品あったなぁ、なんて思いながら読んでくれたらうれしいな。

次は知られざる名曲を扱った映画の記事も書いてみようと思います。

 

また、言及があったために加筆修正しました。申し訳ありません。5作とか言いながら4作しか紹介していませんでした。元々紹介しようと思っていたものを抜かしていましたm(__)m

教えてくれた方、どうもありがとうございます。

 

 

スタンド・バイ・ミー

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(c)Photofest/AFLO

 

夏に観る定番の青春映画ですね。

この雰囲気が大好きで、浪人時代に3回は観たなぁ。

なんだよ、のっけから有名作品じゃねぇかと思ったあなた、もう一度あの名曲を聴きましょう。

概要

ロブ・ライナー監督作、スティーブン・キング原作。

『マイ・プライベート・アイダホ』のリヴァー・フェニックスが出てるんだよね、この映画。こっちではキアヌ・リーブスと同性愛者を演じています。

上の画像だと左から二番目が彼。

 

アメリカの小さな町で育つ、それぞれ心に傷を持った4人の少年たちが好奇心から、線路づたいに“死体探し”の旅に出るというあらすじで、ほんとうにそれだけなんだけど、なんなんだろう、この映画の魅力は。

 

なんとも言えないなつかしさ。

 

これ読んでいる人の中にもこの作品を毎夏観る、なんていう人もいるんじゃないかな。

僕もそのうちの一人。

主題歌


Stand By Me • Ben E. King

さて、本作の主題歌はベン・E ・キングの名曲、スタンド・バイ・ミーです。

超有名曲で様々なアーティストにカバーされていますね。

 

アルマゲドン

これ、僕が中学生のころにエアロスミスはじめとする洋楽にハマったきっかけの映画。

エアロスミスアルティメットヒッツ、買ったなあ。

映画自体はそんな好きじゃない、けれどこの曲が泣ける。

主題歌

とりあえず、聴いてみましょう。

 


Aerosmith - I Don't Want to Miss a Thing

 

Aerosmithの『I don't want to miss a thing』

いいよなぁ。これ。

 

『レオン』

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ColumbiaPictures/Photofest/MediaVastJapan

 

はいでました。

レオン。またレオンかよ、って思っているそこのあなた。

でもやっぱり名作だよね、これは。

そして主題歌です、主題歌。

リュック・ベッソン監督作なら『ニキータ』の方が好きなんだけど、

レオンを名作足らしめたのは主題歌なんじゃないのかなぁ。なんて勝手に思っています。

 

まだ観てない人、是非観てほしい。

 

その前に、主題歌聴いてね。

概要

1994年公開の仏米合作作品。上述通りリュック・ベッソン監督作。

ジャン・レノ主演、またナタリー・ポートマンが2000人の中から選ばれマチルダ役を。

彼女の出世作だよねぇ、本当これに出られて良かったとおもうし、そうじゃなくてもよくぞこんなに美人に成長しました。

今やオスカー女優。またアカデミー賞ノミネート作『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』上映中ですね。

1994年フランス、アメリカ映画。殺し屋レオンふとしたきっかけで少女マチルダと同居を始める、その生活の中でレオンの心境にもある変化が訪れる。殺し屋と少女の複雑な関係を描く。

 

主題歌


Shape Of My Heart

 

stingの『shape of my heart』です。切ない。

超名曲っすね。

 

色褪せないな~これは。

 

ノッティングヒルの恋人

はい、きました。

あれ、この曲、この映画の主題歌だったのか。

なんて思う人もいると思います。

とりあえず聴いてみてください。

映画もラブストーリーですね。

僕はローマの休日と本作しかラブストーリーは観たことがありません。

嘘です。

でも、そのくらいこれもいい映画ですよ。

概要

オーシャンズ』シリーズのジュリア・ロバーツ&『マダム・フローレンス!夢見るふたり』のヒュー・グラント共演のラブ・ストーリーですね。

 

有名ハリウッド女優と平凡な男の恋の行方を、ユーモアたっぷりに描く。華やかなハリウッド女優を演じるロバーツと、どこか頼りない青年に扮したグラントがハマリ役。

ウェストロンドンにある平凡な街“ノッティングヒル”。そこで小さな本屋を経営するウィリアムの店に、ある日偶然ハリウッドスターのアナ・スコットが訪れる。互いに運命を感じた2人は、やがて恋に落ちるが……。

主題歌


She / 忘れじの面影 [日本語訳付き]  エルビス・コステロ

 

エルヴィス・コステロの『she』ですね。

知ってましたか?この曲、この映画の主題歌ナンス。

よかったら観て。

ええ曲や。

結婚式で歌いたい。

 

『ゴースト ニューヨークの幻

 

これを忘れていた。

申し訳ない。

これもかなり有名な曲を扱っている作品です。

両親とよく観た映画のうちの一つで、かなり印象深い作品。

このしっとりとしたバラード、たぶん誰もが一度は聴いたことがあるはず。

これを聴くだけで、なんだかこの時代のアメリカの情景が朧げにふわーっと浮かびます。

曲自体はもっと古いんだけどね……

 

概要

1990年公開作品、出演はパトリック・スウェイジデミ・ムーアですね。

死後、幽霊となっても愛する人を守ろうとする男の姿を描いたラブ・ストーリー

 

今もしこんなラブファンタジー描かれても僕は観ないと思うけど、これは紛れもない名作。

主題歌


The Righteous Brothers - Unchained Melody (Ghost Soundtrack)

 

主題歌はライチャス・ブラザーズの『Unchained Melody』。

好き。

甘いよねぇ。

 

メロディが甘すぎるから、何となくでしか歌詞の内容がわからないのがまたいい。

 

 

 

 

以上、有名曲を主題歌にした名作映画でした。 

 

どうでしょう。全部有名作ですね。

観たことのないものがありましたら、ぜひ週末手に取ってみてください。

観たことあっても、もう一度観てみてはいかがでしょう。

 先日のこちらの記事も参考にしてみてね。

works-movie.hatenablog.com

 

 

音楽という観点からのアプローチもまたいいものです。  

 

それではまた。